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ディープラーニングでラーメン二郎の全店舗のラーメンを識別する話

投稿日:2017-09-29 更新日:

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SlideShareに上がっていたNTTコムウェアの土井賢治さんの発表が面白かったのでメモと感想。ちなみに私自身はAIの専門家でもなんでもないですので、何か間違っているところがあればご指摘いただけるとありがたいです。

元スライドはこちら。

なぜ「ラーメン二郎の識別」なのか

そもそも土井さんがこの面白い企画を始めようと思ったきっかけは、ラーメン二郎の店舗ごとに味や見た目が若干違い、常連はラーメンの見た目で店舗を識別できる……という話を同僚の方から聞いたから。本当か?


(SlideShareより引用)

うーんなるほど……全然わからん
土井さんもまったく違いがわからなかったそうですが、それでも全41店舗の識別器を作ろうということを思い立ったそうです。
実際そこも結構すごいところだと思う。

画像の収集と学習、精度上げ

そしてTwitterやInstagramから全33,130枚の全41店舗のラーメン二郎での画像を準備。これはクローラーで自動的に集めてきたとのことですが、サーバーへ負荷をかけないように配慮したりですとか、券売機や自撮りなどのノイズ画像を目視で15%ほど除去したりという作業も行ったそうです。
やっぱり準備段階のノイズ除去とかがすごい大事なんですねえ……コレは大変そう。

で、その3万点以上の大量の画像をディープラーニングで学習させ(素人っぽい言い方ですいません)、ファインチューニングなどを用いて精度をグイグイ上げていくということを行っています。
面白かったのは、精度を上げていく過程で、画像を左右反転させたり、輝度変更や回転させたりしてデータを「水増し」することが有効という話。
たしかに人間からしたら「回転させてるだけだろ」って思うかもしれないけど、機械にとっては「むむ!?これはちょっとさっきの画像と違うけど、なるほどこれも同じ二郎の画像なのか……」って思うもんなぁ、きっと。

この話はこの本の中にも出てきていて、共通する工夫としてこのあたりは一般的なテクニックになってきているのかーという感想。

そして完成

識別精度は最終的に87%のモデルが完成。これをSlackなどに組み込み。

そして@jirou_deepというTwitterのbotに実装。リプライで二郎の画像を送るとその二郎が何店の二郎なのかを教えて(?)くれるというbot。

二郎あまり行かないのですが、もし行った際には是非試してみたいですね……!

感想

これ、たしかにラーメン二郎だからちょっと面白い系の話っていうだけなんですけど、当然便利方面に寄せることだって十分できるわけなんですよね。いや、もしかしたらラーメン二郎のラーメンを識別できるbotもそれはそれで便利なのかもしれないけど。

実際このスライドの冒頭でも出てくるように、土井さんの本職は機械学習で道路の不具合を検出するというシステムの開発。これも従来は専門家が目視でやっていたものが、機械によってできるようになったという事例ですよね。
そう考えていくと、まだまだ便利なものが思いつきそうな感じはしますよね。

最近結構考えてるのは、それを皮膚科の医療とかでやったら面白いんじゃないかっていうこととかで、こういうbotを作って、キズとか皮膚病とかの写真をスマホで撮って送ると、「これは虫に刺されただけです」とか「これはすぐ病院に行ったほうがいいです」みたいなのを答えてくれるみたいなやつ。

多分適切な医療の画像と結果がデータとしてあればそういうことも可能で、このスライドを見て、結局、

「良いデータ収集」「ノイズ除去」「精度上げ」

という3ステップ+アイデアという視点でディープラーニングを考えていくのがいいんじゃないかなあ、というフレームワーク性にだんだん気づいてきました。いや、素人目線だから間違ってるかもしれないけど。

この二郎のお話は、「人間でも専門家以外はわからないような微妙な違いもちゃんと見分けてくれる」というディープラーニングでの画像認識の本来の使い方に近くて、面白いなあと思いました。

なお、最大のオチは土井さんがラーメン二郎のラーメンをまだ食べたことがないということ。

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